お知らせ 2025.06.3
機能有機化学研究室の中上敦貴さんが日本化学会第105春季年会にて学生講演賞を受賞しました
中上さん(左から2人目)
2025年3月26–29日に開催された日本化学会第105春季年会において、理工学研究科応用化学専攻の機能有機化学研究室に所属する中上敦貴さんが英語によるプレゼンテーションを行い、学生講演賞を受賞しました。
中上さんは、人工ヘモグロビン化合物であるhemoCDが一酸化窒素(NO)ガスと水中においてどのような反応性を示すのかについて詳細に研究しました。有毒ガスでありながらも生体内では血圧を調整する役割を持つNOは、生理活性ガスとして知られ医学的にも重要なガス状物質です。今回、中上さんは所属研究室にて開発されたhemoCDが水中においてNOと強く結合することを見出し、NOが結合した状態のhemoCDの化学構造について、電子スピン共鳴スペクトルやレーザー共鳴ラマンスペクトルといった様々な特殊分光学法を用いてアプローチし、構造解析を行いました。さらにNOを結合したhemoCDから窒素(N2)ガスが生成するといった興味深い反応も新たに発見し、その成果を本学会にて発表したところ、発表要旨、発表内容および質疑応答の姿勢などが総合的に評価されました。

発表題目
合成系ヘムタンパク質モデル錯体と一酸化窒素との水中における錯形成および還元的ニトロシル化反応に対する反応性の検討
発表者
中上 敦貴
理工学研究科 応用化学専攻 博士課程(後期課程) 2年次生(理工学部 機能分子・生命化学科卒業)
連名者
當舎 武彦(兵庫県立大)
堀谷 正樹(佐賀大学)
大洞 光司(大阪大学)
林 高史 (大阪大学)
佐藤 航(兵庫県立大)
久保 稔(兵庫県立大)
小寺 政人(理工学部 機能分子・生命化学科 教授)
北岸 宏亮(理工学部 機能分子・生命化学科 教授)
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