お知らせ 2023.11.17

分子生命化学研究室の藤川恭祐さんが,2023年11月11日~11月12日に開催された第56回酸化反応討論会において、ポスター賞を受賞しました。

メタン資化細菌はメタンだけを栄養・炭素源として生息している。そのメタン代謝の最初の反応で,活性中心に鉄や銅を持つメタンモノオキシゲナーゼ(sMMO, pMMO)が酸素分子を還元的に活性化してメタンを選択的にメタノールに変換する。人類にとって,メタンは石油に代わる炭素資源として重要であり,メタンを選択的にメタノールに変換できる触媒の開発が盛んに研究されている。第56回酸化反応討論会において,藤川恭祐さんは,pMMOの活性中心を模倣したバイオインスパイアード錯体として小寺グループで開発されてきた三核銅錯体が選択的メタン酸化を触媒し,効率的で高い触媒活性を示すことを報告した。今回の研究では,三核銅錯体と過酸化水素の反応における中間体の分光学データや酸化活性種の効率的で高いメタン酸化活性が理論(DFT)計算から裏付けられた。これらの研究内容が評価され優秀ポスター賞を受賞した。 

受賞名

優秀ポスター賞 

発表題目

三核銅錯体による効率的過酸化水素活性化に対する実験的,理論的研究 

発表者

藤川恭祐 同志社大学大学院理工学研究科 博士前期課程 応用化学専攻2年次生 

連名者

田中皐晴 同志社大学大学院理工学研究科 博士前期課程 応用化学専攻修了 
亀谷陽平 九州大学先導研 研究員 
塩田淑仁 九州大学先導研 准教授 
吉澤一成 九州大学先導研 教授 
小寺政人 同志社大学大学院理工学研究科 教授

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